メシトーーク!(1)

「1人でごはんを食べるのはさみしいな、って思えないとダメなんだよ」と夫によく言われます。独身時代はやむを得ないとして、結婚して家族を持ったのであれば、家族揃って食事をすることが当たり前でなければダメだよ、ということです。ごくごく当たり前のことだと思うのですが、残念ながら私の実家ではそれは当たり前ではありませんでした。家庭の事情というか家庭の状況? で、ウチは家に家族全員揃っていたとしても、全員で食卓を囲むということはあまりなかったです。家=仕事場で、仕事が終わる時間が父も母もバラバラだったから。一緒に住んでいた祖父が亡くなってからは、私は基本的にはひとりで食事をしていたような気がします。仕方のないことなので、これについて親を責めるつもりは全くないのですが、結果として "子ども(わたし)を育てる" ということにおいては、あれはきっと間違っていたんだろうなーと思います。家でひとりで食事することに慣れていた私は、中学生、高校生と成長するにつれて、たまに親と一緒に食卓につくことがなんとも居心地悪く感じるようになってしまっていたので。話すことがないし話したくない、という絶望的な状況。それは大人になっても続いて、悲しいかな母親が亡くなるまでずっとそんな感じだったように思います。今となっては状況も心境も変わり、実家で父親と2人きりで食べる時でもあーだこーだしゃべりながら食べているわけですが。
きっと短い時間であっても、毎日毎日食卓で顔をみて、何らかの言葉を交わしつづけることで、親はきっと子どもの異変に気づけたりするんだろうと思うのです。いやうちの母だって、私に大きな異変があるときはそりゃあ気づいていたと思いますが、私は "親に弱いところを見せたくない" という部分が普通の子に比べても病的なまでに強すぎる子どもだったので、「何かあったの?」と言われても絶対に答えずに、辛い時は自分の部屋にこもってました(T_T)。毎日一緒に食事をしてたら、もう少し…無理やりにでもちょっとは話さざるをえない状況にもっていくことができたかもしれませんよね。結果、母から「本当に何を考えているのかわからない」と言われる娘になってしまいましたとさ。まぁ過ぎたことをあれこれ言っても仕方ないので、自分が築いた家庭では、"ごはんは一緒に食べる" というのをできる限り守っていきたいなと思っています。

しかし夫に対しては「仕事で外出した時は、そのまま外出先で食べてきてくれていいんだYO!!!」と感じたりもするよ…
いや「家よりも外のゴハンが好き」という夫よりかはずっとマシだと考えるようにしよう、そうしよう。