「桜夏秋冬」

桜の花がいっそう愛しい
夏に輝く葉の青も
秋に落ちる葉の紅も
冬に佇む枝の色も
僕はぜんぶ見ているから

春に花を愛でるだけの人に
桜の本当の美しさはわからない



なんという決めぜりふ
桜を散らしたあの風よりも
ずっと私を揺さぶった



私の神様
もう一度降りてきて
春に見とれる私も
夏の影を踏む私も
秋に耳を澄ます私も
冬の星を読む私も
全部見ていると言ってくれたら
私の魂は凛と輝く
あの日の桜に負けないくらい