よく見えないレンブラント展

台風の中、レンブラント展(名古屋市美術館)へ。「平日が休日になる節電対策」、美術館や普段行けないお店に行けるという点においてだけはなかなか嬉しいこと。(※基本的には嬉しくない)

レンブラント、誘われなかったら絶対に行かなかった展覧会。なんでかって、興味がないからです!だいたい、小学校の頃から版画が嫌いだったので、レンブラント=版画ってだけで足が遠のく。紙に直接描けばいいものを、どうしてわざわざ彫るのか?!と思いながら、嫌々制作した記憶あり。「これ、コッソリ『版画風』に描いてしまうというのはダメなんだろうか」と画策した記憶もあり。小心者な子どもだったので、もちろんやってないけど。。


さてさて、美術館の展示室へ…入ってすぐに、「作品にあまり近づかないで下さい!」と「見張りの人」に怒られる私。だって近づかないと見えないんだよ!!!そもそも版画ってかなり繊細らしくて、照明がかなり暗い。そしてレンブラント、「闇を使って光を表現した」とのことで、画面のほとんどが黒。「なんだなんだ?この絵のどこに人が描かれてるんだ?」というレベルで、ついつい「ここより先へ入ってはいけません」の線をまたいで作品に目を凝らしてしまうのよ。怒られるのが嫌いなので、そのあとはずっと少しビビりながら閲覧するはめになり、ますますよく見えませんでした。
とはいえ、結果的にはすごく面白い展覧会だったと思います。色々勉強になりました。まず、油彩や水彩だと「一枚の絵」しか描けない(あたりまえ)のに比べて、版画だと原板から複数印刷できる(あたりまえ!)という事がわかりました。それってかなりおトクかも。っていうかそれは誰でも知ってますよね…。あと、「この刷られた紙だけじゃなくてさぁ〜、原板も見てぇんだよ〜」と思ってたらちゃんと後の方で原板が展示されてたり、版を重ねるにつれて起きる変化を並べて見せてくれたり、けっこう工夫が凝らされておりました。あと、美術館行くとよく「油彩」「パステル」とか説明してあるところに「エッチング」って書いてあるあれが、版画の手法の一つだということもわかりました!スッキリ!(疑問に思った時に調べておけよという話ですが、あまり興味がわかなかったので、、、)

というわけで、よく見えなかった割に面白い展覧会でした。食わず嫌いせず、なんでも体験してみるもんですね。