古典が古典として残っているのにはそれなりの理由がある
「ノルウェイの森」の中で、永沢さんが「死後30年を経ていない作家の本は原則として手に取らない」と言っていた。新しい作家の本がダメ、という意味ではなく、「時の洗礼を受けてなお刷られ続けているような作品ならば、読んでガッカリするようなことはないだろう」というような事だったと思う。永沢さんは単に無駄を省きたかっただけだろう。
私は本が好きそうにみえて(好きだけど)、古典というものを実はほとんど読んでいない。なぜならば、古典は得てして文章が読みづらい場合が多いから。外国文学の翻訳モノであれ、日本文学であれ、文体が古いから頭に入ってこない。だから「古典を読む」という行為は、つまり「わかりにくい文章を読みこなす」という事とほぼ同義だとずっと思ってきた。
そんな中、数年前に光文社の「古典新訳」シリーズが世に出て、「カラマーゾフの兄弟」が「カラ兄」とか呼ばれてブームになっていたのが記憶に新しい。
- 作者: ドストエフスキー,亀山郁夫
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/09/07
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それで、たまたま手に取って今回読むことになったのが、これ。
- 作者: ジュール・ヴェルヌ,Jules Verne,高野優
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/05/20
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小説としては普通〜に「先を、もっと先を読みたい!」と思わせてくれる作品。
ビジネス書としては、「成功するコツ」をすごく明瞭に教えてくれる作品。
スピリチュアルブックとしては、「宇宙とのつながり方」はこれですよとハッキリ書いてある作品。
古典が古典として生き残るのには、やっぱりそれなりの理由があるからなのね・・と納得しました。これからもっと色々読んでみたくなったよ。おすすめのものがあったら、ぜひ教えて下さい。