検索する女

インターネットってホントに便利ですねぇ。私が日々抱える程度の些細な疑問なら、ほぼ確実に答えを与えてくれます。


週末に、見るともなくテレビがついていて、「剣岳 点の記」という映画をやっていたんです。2009年の映画で、浅野忠信さん主演の作品でした。測量隊の語(実話)で、剣岳を登っているシーンだったのですが、映画にしては珍しくBGMがクラシック音楽だったので、ふと手を止めて画面に見入ったのです。「ヴィヴァルディ、雪山のシーンにこんなにしっくりくるんだぁ〜」なんて思いながら。で、物語もクライマックス、測量隊がついに剣岳を登りきった感動的なシーンで流れてきたのがこの曲。聴ける人は最初の10秒だけ聴いてみて。


みんなこの曲聴いたことあるかなぁ。
私の心は、聴いた瞬間、何かに反応して激しく震えました。その「何かに反応」の内訳を順に記すと、下記の通りです。
・この曲知ってる!
・しかも、ものすごくよく知ってる
・何かの映画で流れる
・1回しか見てないような映画じゃなくてかなり好きで何度も見てる映画だ
・そしてすごい感動的なシーンで流れるはず

…わずか2秒くらいの間にこれらの事が私の頭の中をかけめぐり、何の映画だったっけー!と必死で記憶の糸をたぐり寄せる。しかし、どんなに記憶の芋づるを引っ張ってみても、何の映画だったのかが全然思い出せない。ただ、私の中でこれだけははっきりとしていました。
・戦闘的な内容の物語だった(けしてラブなストーリーではない)
・主人公が殉職する的なシーンでこの曲が流れる。たぶん、「俺がおとりになる!」とかいって敵の砲弾の中へ走っていくとか、そういう感じ。

はてさて。何の映画か?ラストサムライ?違うな〜、仮面の男?
結局思い出せず、どうしても知りたいのでネットで検索してみることに。しかしそもそもの曲名もわからんのにどうやって調べるか…と若干困りましたが、「剣岳 頂上 サントラ」とか何とか入れて調べたら、ヴィヴァルディと並んでヘンデルがヒットしてくる。読み込んでいくと、どうやらやっぱり多くの人にとってもこの曲は気になるものであったらしく、「登りきったところでかかるあの曲はなんですか」とか質問してる人がいるのね。それでその曲はヘンデルの「サラバンド」というチェンバロ曲をオーケストラアレンジしたものであることが判明。次に、「じゃあ、『剣岳〜』の他には何ていう映画で流れてるのか」を調べるわけです。しかしこれは案外ラクに発見できました。「サラバンド」で検索すると…

な、なんと「風の谷のナウシカ」だった!!!アニメかよ!
ちなみに、ナウシカでは「サラバンド」がそのまま使われているわけではなく、「確実にサラバンドがモチーフにされたのであろう」という、「ナウシカ・レクイエム」という曲でした。しかし、ナウシカがオウムの群れに突っ込んで行った後に流れる曲ですから、「戦闘的」「殉職的」という私の記憶の糸もなかなかのもんでしょう。でも、ナウシカ・レクイエムというのを実際聴いてみると、完全にかぶっているのはイントロだけ、しかもイキナリ2小節目で既にコードが違うんだけどね。。
でも、本家本元の「サラバンド」の出だしを聴いた瞬間に、ナウシカで感動した事が体中によみがえってくるなんて、久石譲さんの力はやっぱりすごいなぁと思います。いや、久石譲さんもすごいけど、ヘンデルもすごいよ(上から目線)。サラバンドって最初の4小節だけでもうめちゃくちゃドラマチックだもん。

いやーーーーーーーーーーーーーーー、すっきりしたっす。