☆グレート・ギャツビー

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

ずっと気になっていたけど、やーーーっと買って読んだ。

まずはきっかけ。
村上春樹作品の熱心なファンであれば、必ずこの作品の名前を目にすることになる。そんなに重要な作品であるなら読むべきかな〜 と思いつつも、「古典の外国文学」というのは翻訳の問題があって、なかなか読みこなせない。
そんな中、当の村上春樹氏本人による翻訳が登場。それも2006年のことだから、ずいぶん前だ。やっぱり、「外国語で書かれたものを日本語で読むことの限界」をいままでさんざん感じてきたから、春樹訳といえども、どうしても手に取る気になれなかった。
が、時を経て、この作品を原作とする映画「華麗なるギャツビー」が、レオナルド・ディカプリオ主演でリメイク(2012年冬)!ということになった。ディカプリオ映画の大ファンとして、「だったら読んどくか」という、ただそれだけの「ディカプリオ的」きっかけによるミーハー読書である。


ひとくち感想としては、「これをディカプリオが演じるなら、映画が待ちきれない!チョーーー楽しみ!」ということと、「『20世紀最高の小説』と言われる所以を知るためには、やはり英語で読まないとダメなのかもしれない」ということ。
文体は読みなれた春樹さんのものだし、読みにくいということもない。小説として、面白く最後まで読めた。でも、『20世紀最高の小説』と言われる理由は、これを一回読んだだけではどうしても理解できない。少なくとも私には。


しかし、訳者あとがき を読んで、諸々納得。(というか、むしろ「あとがき」がめちゃくちゃ面白かった。) はぁ、なるほど。そういう想いをもって「新訳」としていまここに登場したわけですね、としっくりきた。それならば、私もいつか、原語で読んでみましょうや。と思わせてくれた。英語で読むのなんてnacciなら簡単でしょ?と思われるかもしれませんが、否。私には英文を読み始めるととたんに眠くなるという癖があり(ただの怠慢)、単語の記憶があまり得意でない(かれこれ100回くらい辞書で引いている単語も時々ある)ため、かなり腰を据えて読まなければいけないだろう。春樹さんが心をきめて翻訳に取り組んだように、私もいつか、心をきめてこの本の原文に触れてみたいと思う。


あー楽しみ!ディカプリオ!