坂の上の雲

坂の上の雲」全8巻をついに読み終えました。昨年末のドラマにハマりにハマって3か月。少しずつ少しずつ読み進め、この2日で最後の2巻を一気に読破。奉天会戦はめっちゃ読みづらくて進まなかったけど、日本海海戦はサクサク読めたよ〜(って、何のことやらわかんないですよね)。

私の周囲の男の人はかなりの割合でこの小説を読んでいる。女性の踏破率は、1割未満といったところでしょうか。だいたい司馬遼太郎を読まないものねぇ、女性は。男の人っていうのは、どういうアレでこれを読むんだろう?何かに生かすのか?自分が社会で生き抜いていくにあたって、その戦法とか考え方を参考にするんじゃろうか。あっ伊予弁になってしもうたが。

ここで「東郷元帥の戦法」とかを持ち出してもしゃーないので、私なりにこの小説を読んでひとつ勉強になったことといえば、「あれこれ気を揉んで心配しても、いいことは何もない」ということでしょうか。
ものすごーく簡単に説明すると、日露戦争で「世界最強」と謳われたロシアのバルチック艦隊が日本軍の連合艦隊に完敗しちゃうんです。そのバルチック艦隊は「どこそこの海域に日本軍が潜んでいるんじゃないか」と、随所随所で勝手に妄想を膨らませ、勝手に疲弊し、勝手にダメになっていく。そして、負けるべくして負けてしまう。そういうことって、人生にもありますよね?例えば、恋人の浮気を疑って勝手に妄想して、頭の中がそればっかりになって。。とかさ。私は、このバルチック艦隊の件を読んで、「妄想」がいかに愚かなものか、そうする時間がいかに無駄なものかを重々学びましたとさ。



年末にあまりに興奮して「坂の上の雲」の話をしていたため、某野比のび男さん(仮名)はこの小説を私にくれようとしてくれていたらしい。あやうく「持ってるのにもらっちゃう」という事態になるところでしたが、正に野比さんが買おうとしていたその当日に、私が「聞いて〜『坂の上の雲』買っちゃった」と伝えて危機一髪セーフでした。ご本人も当然持ってますから、8巻分が無駄になるところだったさ(本って返品できないよね?)。その代わりにまた「自分じゃゼッタイ買わない本」をいただいたので、南米へのお供にしようと思います。
自分では、正岡子規の書き物をまとめたやつを買うつもり。

正岡子規 (ちくま日本文学)

正岡子規 (ちくま日本文学)

つくづく、ハマり症なnacciなのでした。

ハマりにハマった「明治の楽天家少年モード」はこれにて一旦小休止。今年の年末、ドラマの第2部がスタートするころに、また再燃ですね。

楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながらあるく。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう」

坂の上の雲 あとがきより