☆告白

告白

告白

このブログをいつも読んでくれている、お友達のMAI姫が貸してくれました。松たか子主演で映画になったやつですね。映画は見てないんだけど、予告を目にする機会がたびたびあり、松さんが中学校の教壇で言う「うちの子はこのクラスの生徒に殺されたんです」というセリフも繰り返し耳にしていました。で、勝手に、「あの教師の子どもがいじめに遭って、自殺したっていうハナシなんだろうな」と思い込んでいました。 でも、違った〜。。。

 

とにかく「白夜行」並みに救いの無い話で、最後も「えーーー!」という終わり方で(私はけっこう素直に「えーーー!」と思ってしまうタイプ)。生命力を感じない、というか、冷たい金属で肌をツーーーっとなでられているような感触の読みごたえでした。一気に読めちゃったけどね。読書苦手な人でも読みやすいと思われます。でも読書苦手な人がわざわざ手に取るような本じゃないか…



この小説は、一つの物語を、各章で別々の登場人物の目線から描いています(「冷静と情熱のあいだ」を思い出す手法)。いっつもこういう風だと飽きるけど、たまにはいいですね。読者である我々には全てが見えているけど、登場人物たちは自分の周りしか見えずに怒ったり悲しんだり。
こういう本を読んで、世の中の人々が、「あの人もあの時、いろんな事情を抱えていたのかもしれない」という「想像力」を実生活でも養えるようになったら、世の中ももう少し平和になるかもしれませんね。自分への反省も込めて…。